愛と優しさの記憶:カナ先生との思い出

娘が以前通っていた保育園から、お道具箱などを引き取りにくるよう、お電話をいただきました。

娘の退園と園のお引越しが重なり、今のタイミングに。

 

お電話をいただいたのは、娘が大好きだったカナ先生。

娘だけではなく、私もお話しを聞いてもらったり、色々お世話になったので、電話口で声が聞こえた瞬間、涙がこぼれてしまいました。

そんな母親に不審がる娘。

「お電話だあれ?」

と何度も聞くので、保育園のカナ先生だよと伝え、スピーカーにして娘もカナ先生の声が聞こえるようにしたところ、先生も娘の名前を呼んでくれたのですが、ちょっと考えたあと、

「〇〇先生?」

と現在プレ登園中の、幼稚園先生の名前を呼ぶ娘。

先週まで、「ここは保育園でカナ先生いるの。こっちは幼稚園で〇〇先生なんだよ」とごっこ遊びしていたのに、忘れちゃったかなあと、勝手に寂しくなってしまいました。

 

カナ先生と日程の調整を終え、電話をきったあとに娘が

「カナ先生、保育園にいるの?△△先生も保育園だよね?」

と担任のカナ先生だけではなく、副担任だった先生の名前も自分から思い出した様子。

その後は保育園のクラスメイトの名前をたくさん挙げては、にこにこでした。

 

 

入園式後の保護者説明会のとき、保護者から離された娘は、泣くこともなく、カナ先生の膝に座って絵本をみていた娘。

カナ先生は、当時人見知りの娘が出会って数分で懐いた初めてのひとでした。

登園時に迎えてくれた他の先生が大泣きする娘に、「もう少ししたら、カナ先生も来るよ」と娘の感情を宥めるひとつとして話をするほどの懐き具合。

毎朝何か月も号泣登園し、それでもだんだん友達もできてきて、先生方にも慣れてきて。せめて年度末の3月までと思っていたけれど、残念ながら条件を満たせず、途中で退園となってしまった娘。

 

そんな中、カナ先生は本当に色々お話をしてくれて、娘ばかりではなく、息子や私のこと夫のことも気にかけてくださいました。

先生に出会わなければ、私たちはもっと孤独な家族になっていたかもしれません。

 

 

これからどんどん大きくなって、新しい出会いと環境が娘を待っているのだろうけど、これまで受けたたくさん愛や優しさを、ほんの少しだけでも心にとめて、それが彼女の心を温めてほしいなと思った日でした。